日焼け止めに限らず、基礎化粧品やコスメにおいて、「自然に優しい」って一体どいういうことでしょうか?
広告やパッケージにはいかにも「自然に優しい」ようなイメージをもたせる商品も多くありますが、そのほとんどは自然には優しくありません。人にとって使いやすさファーストの商品で溢れているのが現状。
この記事では「自然に優しい」と「人が使いやすい」の違いをご紹介します。
自然に優しいとは?
私Benが考える「自然に優しい」ものの条件です
・自然の恵みから得られる力を使う
・自然を破壊せず、栽培・生産・収穫する
たとえば、パーム油(アブラヤシ)は化粧品にかぎらず、日用品、食べ物に使用されています。
アブラヤシを生産するために、これまでに膨大な面積の森林を破壊し、そこに住む生物が減っています。
熱帯地域に住むオラウータンやゾウ、トラなど、住む場所を追われ数が減っています
生物の宝庫と言われるマレーシアでは、オラウータンの数が100年前に比べて80〜90%も減少したと言われているほど!
農薬や化学肥料を使わない栽培も大切。
自然を破壊しない方法で恵みをいただくことが重要だと考えます。
・合成成分を使用しない
合成成分のほとんどは石油を原料としています。人為的に造り出した成分は、自然界で分解されることはありません。
そのため、今後どんな影響が出てくるかわからないことのほうが多いのです。
・ナノ化成分・マイクロプラスチック不使用である
ナノ化成分やマイクロプラスチックは、自然界に流れ出てしまうと回収が不可能。
海で使用するだけでなく、毎日の洗顔・体を洗う・洗髪から排水として流れ出ています。
排水処理施設でもナノ化した成分を除去することはできず、川へ放流後、海へと流れていきます。
・動物実験をしていない
ちなみに、私がつくった独自基準は上記をベースに考えています。
独自基準については、こちらで詳しく解説しています。
肌に優しいとは?
【肌に優しい ≒ 自然に優しい】 だと考えます。
植物の恵みがつまった基礎化粧品やコスメは、肌の健康を守ってくれたり、助けてくれたりします。
また、特に敏感肌の人は合成成分が合わず、肌荒れする人も多いのではないでしょうか。
私自身も「敏感肌用」という商品を使って肌荒れした経験があります
そういうものは実はガッツリ合成成分が入っていたりします…
ですが、人によってはアレルギーやかぶれなどを起こす場合も。なので、≒(イコールに等しい)としました。
人によって肌トラブルが起きる可能性がある【自然由来成分の一例】がこちら
人によって他にも様々なアレルギー成分があるので「自然のものだからすべて安心」ではないことをお忘れなく!
人が使いやすいとは?
日焼け止めにかぎらず、化粧水や乳液、ベースメイク・アイシャドウ・口紅など、すべての化粧品で使いやすいと言われるものがこちら。
・塗った感触がいい
・腐らない、長期保存できる
・発色がいい、長持ちする
・キラキラする、輝く
・簡単に落ちない、石鹸で落とせない
・日焼け止め効果が高い
・白浮きしない
・低コストで大量に製造できる、安く買える
これすべて合成成分だからできること。
環境保全の目線で見ると合成成分は悪者にされますが、合成成分にも良い点はあります。
たとえば、成分を安定させる・腐らないようにする・様々な機能を持たせることができるなど。
物事には二面性があるので、合成成分にも良い点・悪い点があります。自然環境を考えるなら合成成分は避けたいですが、一概に悪いと思っていません
【まとめ】「自然に良い」と「人が使いやすい」は違う
「自然に優しい」ことと、「人が使いやすい」ことは、一般的には相反すること。
便利さやお手軽さを求めて、技術はどんどん向上してきました。それ自体悪いことではないですが、自然をないがしろにしている現実もあり、環境破壊は進んでいます。
自然を守るためにできる第一歩は知ることだと思います
また、最近のサスティナブルな社会の流れから、自然環境にも人にも良いものが増えてきました。
自然に優しいものは、本来人にも優しいものです。
そういう日焼け止めや化粧品が今後増えていくことを願っています。