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エコサートとコスモスのいちばんの違いは、認証しているものの違いです。
エコサートは食品や日用品などいろんなジャンルを認証しているのに対して、コスモスはコスメだけなのが特徴。
また、エコサートは有機JASなどの認証を行う、日本の政府お墨付きの登録認証機関にもなってます。
この記事では、代表的な認証マークであるエコサートとコスモスの違いについて解説していきますが、さらにコスモス認証にどんな意味があるのか深堀りしていきます。
オーガニックコスメの人気やサスティナブルへの関心が増え、認証マークを目にすることも増えたなと思っているあなた。
認証があるものはなんとなく「良いモノ」と思って選ぶ人がいたり、逆に認証があるものは値段が高いと思って選ばない人もいるのではないでしょうか。
認証マークの商品を選ぶことは、気軽なサスティナブルライフの第一歩!

認証マークを知れば、新たな商品に出会えるかも
ということで、エコサートとコスモスの違いについて、わかりやすく解説していきます。

地球と肌にやさしい日焼け止め研究家:Ben(べん)
- 海・離島・自然・ダイビングが好き
- 毎月新しい日焼け止めを試してます。成分について勉強中!
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エコサートとコスモスの違いは「何を認証しているか」
エコサートとコスモスの大きな違いは、認証しているものの違いです。
エコサートではコスメ以外に、農作物・加工食品・酒類などの食品系や、ホームケア・テキスタイルなどの日用品を幅広く認証をしています。
一方、コスモスはコスメ限定なのが特徴です。
エコサートは世界最大級の認証機関
1991年にフランスで設立され、今では世界最大級のオーガニック認証機関になっています。

130カ国以上に拠点があって、日本法人は2000年に設立されてるよ
農林水産省の有機登録認証機関にも認定されています。
農林水産省|有機登録認証機関の自己PR

エコサートが有機JASの認証ができるということ
エコサートで認証を取得すると、商品にこのマークをつけることができます。
見たことある人も多いのではないでしょうか。
ECOCERT エコサート|オーガニック認証マーク
コスモスはオーガニックコスメのための認証
コスモス認証とは、5つの団体が共同で立ち上げた認証のこと。
Cosmetic Organic and Natural Standard を略して COSMOSという名称になりました。

『COSMOS』の中に『コスメ』という単語が入っているからわかりやすいね

そのコスモス認証を運営しているのが、COSMOS Standard AISBL(本部:ベルギー・ブリュッセル)という組織です。
コスモスは統一基準としてヨーロッパで生まれた
ヨーロッパ各国では、それぞれのオーガニック認証機関が生まれ、その基準は認証によってバラバラでした。

ヨーロッパにはコスモスを立ち上げた5団体以外にも、いろんな認証があるよ

基準がバラバラだとどの商品がいいの?迷っちゃう…
という混乱を防ごう!と世界統一基準をつくるべく、ECOCERT・BDIH・COSME BIO・ICEA・Soil Associationの5団体がコスモスをつくるため集結。
2010年にコスモス認証が制定され、2012年2月から運用がスタートしました。

5団体の独自の基準は、2016年12月まで移行期間として運用。
そして、2017年1月からはコスモス認証へと完全移行となりました。

2016年12月以前の商品では、
- コスモス基準で認証された商品
- 団体独自の基準で承認された商品
どちらも存在していることがあります


5団体のコスモス認証マーク
各5団体は、コスモスの基準にのっとって認証を行っています。
コスモス基準に合格すると、認証を行った団体名の下にCOSMOSのマークが入ります。


日本ではエコサート以外にコスメビオのマークもよく見るかも
コスモスの4原則
コスモスの大前提として、『持続可能な化粧品の開発・生産・消費』があり、さらに4つの原則があります。
- 有機農業による生産物を使用、促進すること。生物多様性に配慮すること
- 責任のある天然資源の使用と、環境に配慮すること
- 汚染物質を出さず、人間の健康と環境を尊重すること
- グリーンケミストリー※の概念に取り組み、発展させること
※環境・人体にやさしい化学技術、また環境意識

日本でSDGsが広まるより前に、こんな概念が始まってた!


一方でコスモスは本当に人や環境を考えていない、利益が優先されているのでは?という声も。
その理由は次でご説明します
コスモスのルール【成分】使えるもの・使えないもの
「一部の合成成分」とは石油由来(または石油+植物)の成分のこと。
意外かもですが、コスモスでは石油由来成分もOKとしています。

「オーガニック」と言っているのに、使ってOKな合成成分があるのは意見が分かれるところ…
石油由来成分がOKの理由は、「植物由来で作れない成分だから」ということなんですが…
メーカーが自主的に天然由来100%にして発売している商品があるのも事実。

こういうところが利益優先なのでは?と言われる所以です
実際に防腐剤なども植物からつくることができているので、気になる人は「天然由来100%」の商品を選んでみましょう。

天然由来率とオーガニック率の表記は必須なので、パッケージをみればすぐにわかるよ
完成品に対しての2つの基準:オーガニック原料を使っているかが鍵
コスモスには完成した商品に対して、「コスモスオーガニック」と「コスモスナチュラル」という2つの基準を設けています。
違いを簡単に言うと、

「コスモス認証」というだけでオーガニックコスメではない場合があるってこと
オーガニックコスメを使いたいという方は、「コスモスオーガニック」認証を選ぶことが大事ですね。
マークに入る文字も違うのでチェックしてください。

下段が「ORGANIC」

下段が「NATURAL」
また、オーガニック原料だけではなく、他にもそれぞれ細かいルールがありますのでご紹介します。
コスモスオーガニック
コスモスナチュラル

これ以外に梱包や保管にもルールが結構細かくあるよ
コスモス認証のメリット・デメリット
環境にも肌にも良さそうなイメージのコスモス認証ですが、もちろん問題点もあります。
コスモス認証のメリット・デメリットはこのとおり。
それぞれ下記で詳しく解説していきます。
コスモス認証のメリット
コスモス認証を取得することで、消費者と企業どちらもメリットがあります。
企業側はコスモス認証があることで商品の価値が上がり、消費者もコスモス認証があることで一目で安心なコスメを見つけることができます。
また、オーガニックの基準があいまいな日本では、認証があることはオーガニックであることの目印になってくれます。
コスモス認証のデメリット・問題点
コスモス認証ではすべて植物由来にする必要はなく、使用を許可された石油由来成分・合成成分(石油と植物の合成)があります。
その数は14種類で、主に界面活性剤や防腐剤。
使える石油由来・合成成分はあるものの、実際に売られている商品では天然由来100%のものがたくさんあります。
石油系成分を避けたい方は表示を確認してみましょう。

いずれは石油由来成分の使用を全面NGにしたい意向はあるっぽい
また、認証を取得することで、それに関わるコストも発生します。
そうすると認証済み商品の価格は、他の商品と比べると必然と高くなってしまいますね。

なるべく安心で環境にも配慮しているものを選びたいけど、お財布との相談になるときも…
コスモス認証のおすすめ日焼け止め
コスモス認証を取得した日焼け止めで、個人的おすすめはこちら。
モアニ・オーガニクス デイリーエッセンシャルCCクリーム
商品名 | デイリーエッセンシャルCCクリーム |
紫外線カット | SPF50 PA++++ |
認証 | エコサートコスモス コスモスオーガニック |
容量 | 50 g |
感触 | 固めのクリーム |
におい | ラベンダー |
色 | ナチュラルベージュ |

1本でベースメイクが完成するCCクリームです

色がコレひとつだけなので肌トーンに合うかな?と思ったけど、よく伸びるしちゃんと伸ばすと違和感はなかったです。
あと、いい香りなのもおすすめポイント。

Be UVデイクリーム

商品名 | Be UVデイクリーム |
紫外線カット | SPF50+ PA++++ |
認証 | エコサートコスモス コスモスオーガニック |
容量 | 30 ml |
感触 | さらさら |
におい | ラベンダー・ローズマリー・ベルガモット オリジナルブレンド |
色 | ホワイト |
耐水性 | UV耐水性★★ |
Be UVデイクリームを実際に使ったレビューはこちらの記事をどうぞ!

オーガニック日焼け止めの進化!ってかんじ
日本や世界のいろんな認証マーク
エコサートやコスモス以外にもいろんな認証マークがあるのですが、その意味をご存知でしょうか。
認証マークの意味を知っていると自分が求めているものを選ぶことができるし、生産者を応援することにもつながります。

商品の選び方で、自分以外の誰かも幸せにできるよ
コスメ系の認証マーク
コスモス認証以外にも、コスメ系の認証マークがいくつかあります。
その一例をご紹介します。
認証マーク | 認証名 | 発祥または本部がある国 | 説明 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
![]() | デメター | ドイツ | 世界で最も厳しい基準と言われる 認証取得するためには、バイオダイナミック農法を行う必要があり、生産〜加工〜流通に至るまで厳しい審査がある コスメ以外にもワインや農作物、畜産物も対象 石油由来成分の使用はNG | https://demeter.net/ |
![]() | ネイトゥルー | ベルギー | 2007年設立 世界約200ブランド、5000近くの商品が認証を取得 | https://natrue.org/ |
![]() | USDA | アメリカ | アメリカ農務省によるオーガニックの認証 石油由来成分の使用はNG 栽培〜加工〜取り扱いに厳しい基準がある コスメ以外に農産物、畜産物、アルコール、布製品も対象 | https://www.usda.gov/ |
![]() | The Vegan Society | イギリス | 英国ヴィーガン協会 世界でいちばん古いヴィーガン協会で「Vegan」という言葉が生んだ 60,000以上の商品が認証を取得 コスメ以外に食品なども対象 | https://www.vegansociety.com/ |
![]() | JOCA | 日本 | 日本オーガニックコスメ協会 認証ではなく「推奨」マーク 推奨マーク取得企業は50社(2024年10月現在) 石油由来成分の使用はNG | https://joca.jp/oc/ |
コスモスは一部の石油成分使用OKですが、デメター・USDA・JOCAでは使用不可。
特にデメター認証は世界で最も厳しい基準があることで有名です。

デメター認証で有名なのはMARTINA(マルティナ)
アイクリームが人気商品になってるよ
食品系の認証マーク
食品系でよく目にする認証マークがこちら。
スーパーなどで商品をよく見てみると発見するかも。
認証マーク | 認証名 | 発祥または本部がある国 | 説明 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
![]() | 有機JAS | 日本 | 農林水産省の管轄、認証は第三者機関が行う 農薬や化学肥料を使用せず生産された食品が対象 農産物・加工品・畜産物・飼料・藻類 | https://www.maff.go.jp/index.html |
![]() | MSC 「海のエコラベル」 | イギリス | 国際的な非営利団体で、世界自然保護基金(WWF)が主体になり設立 水産資源と環境に配慮し、持続可能な漁業で獲られた天然の水産物である証 | https://www.msc.org/jp |
![]() | ASC | オランダ | 国際的な非営利団体で、世界自然保護基金(WWF)が主体になり2010年設立 環境と社会への影響を最小限に抑えた養殖場で育った水産物である証 | https://jp.asc-aqua.org/ |
![]() | ユーロリーフ | ベルギー | 欧州連合のオーガニック認証 農産物・加工品・畜産物・飼料・ワインなどが対象 | https://commission.europa.eu/index_en |
![]() | フェアトレード | ドイツ | 発展途上国の製品を適正価格で販売することで、生産者・労働者、環境を守る仕組み コーヒー、紅茶、カカオ、バナナなどが対象 | https://www.fairtrade-jp.org/ |
![]() | レインフォレスト・アライアンス | アメリカ | 持続可能な農業を推進するための認証制度 認証農園からの作物を使用した製品にマークがつく コーヒー、紅茶、お茶、チョコレート、バナナなど | https://www.rainforest-alliance.org/ja/ |

マクドナルドのフィレオフィッシュはMSC認証の魚を使っているよ
その他のマーク
コスメや食品系以外にも認証マークがあります。
FSCマークは紙製のパッケージやお菓子の箱にあることが多いので見てみてくださいね。
認証マーク | 認証名 | 発祥または本部がある国 | 説明 | 公式サイト |
---|---|---|---|---|
![]() | FSC | ドイツ | 適切に管理された森林の木を使用した製品である証 森林の生物多様性や先住民・労働者を守る目的 紙製の製品、パッケージなど | https://jp.fsc.org/jp-ja |
![]() | GOTS | ドイツ | オーガニックテキスタイルの認証 環境への配慮、労働者の権利・人権を守る目的 オーガニックコットンを使用した製品が対象 | https://global-standard.org/ |
まとめ:エコサートとコスモスの違いは「認証しているもの」
エコサートとコスモスの違いでいちばん大きなポイントは「何を認証しているか」

コスモスはコスメ限定とおぼえておけばOK
また、成り立ちにも違いがありました。
エコサートはひとつの認証団体として誕生し、コスモスはエコサートを含む5団体が共同で立ち上げたという流れがあります。
ヨーロッパではいろんな団体が独自の基準で商品を認証していたので、買う側はどれがいいのか混乱してしまい…
そんな状況から「共通の統一基準をつくろう!」ということで、エコサートを含む5団体でコスモスを制定することになった歴史がありました。
今ではコスモスの基準で認証されたコスメには、こちらのマークがつくようになっています。


オーガニックコスメを選ぶときは注目したい!
コスモスを取得しているオーガニック日焼け止めはこちらがおすすめ。