ビーチリゾートには欠かせないアイテム、日焼け止め。
海外では、一部の日焼け止めを禁止にしている国や地域があるのをご存知でしょうか?
この記事では、どんな日焼け止めを禁止にしているのか?なぜ禁止にしているのか?ご紹介します。
海外で一部の日焼け止めを禁止している国・地域
2022年11月現在、日焼け止めの使用・持込や販売に制限がある国や地域をご紹介します。
アメリカ ハワイ州
2021年1月1日より、サンゴ礁に有害な成分が入った日焼け止めの販売・流通が禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤
- オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)/紫外線吸収剤

使用の制限はありませんが、現地では自然に優しい日焼け止めを使う動きになっているそうです
ハワイの日焼け止めに関する条例については、こちらの記事でも解説しています。
アメリカ フロリダ州 キー・ウエスト
ハワイと同じく、2021年1月1日より、サンゴ礁に有害な成分が入った日焼け止めの販売・流通が禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤
- オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)/紫外線吸収剤

フロリダ州の最南端にあるキー・ウエスト。天気がいい日はキューバが見えるほど!
サンゴが多く生息し、マリンスポーツの盛んな人気リゾート地です
アメリカ領 ヴァージン諸島
日本人にはあまり馴染みがありませんが、西インド諸島のカリブ海に点在する島々です。
2020年3月から、サンゴ礁に有害な成分を含む日焼け止めの販売・配布・輸入が禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤
- オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)/紫外線吸収剤
- オクトクリレン/紫外線吸収剤
パラオ共和国
2020年1月1日より、サンゴ礁に有害な成分を含む日焼け止めの輸入・販売・持込が禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤
- オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)/紫外線吸収剤
- オクトクリレン/紫外線吸収剤
- エンザカメン/紫外線吸収剤
- トリクロサン
- メチルパラベン
- エチルパラベン
- ブチルパラベン
- ベンジルパラベン
- フェノキシエタノール
他国よりも最多10成分が禁止となっており、厳格な規制となっています。
観光客であっても、持ち込んだ場合は没収となります。
パラオの日焼け止めに関する条例については、こちらの記事でも解説しています。
タイ王国
2021年8月4日より、国立公園での指定の化学物質を使用した日焼け止めの持込・使用を禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤
- オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)/紫外線吸収剤
- 4-メチルベンジリデンカンファー(エンザカメン)/紫外線吸収剤
- ブチルパラベン
国立公園には海も含まれ、ダイビングやシュノーケルツアーが盛んです。
違反が発覚すると10万バーツ(約39万円)という厳しい罰金が科せられます。
タイの日焼け止めに関する条例については、こちらの記事でも解説しています。
オランダ領 ボネール島
オランダの特別自治体であるボネール島は、カリブ海にあります。
日本人にはあまり馴染みがありませんが、欧米人に人気のリゾート地です。
ハワイと同じく、2021年1月1日より、サンゴ礁に有害な成分が入った日焼け止めの販売・流通が禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤
- オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)/紫外線吸収剤
オランダ領 アルバ島
オランダ王国を構成する国の1つ。南米にほど近いカリブ海にあります。
トリップアドバイザー『人気のビーチトップ25』にランキングする美しいビーチが自慢!
引用:Tripadvisor
2020年7月より、禁止成分を含む日焼け止めの販売・輸入・生産が禁止。
- オキシベンゾン/紫外線吸収剤

さらにアルバ島では、使い捨てプラスチックも禁止になりました!
【推奨のみ】メキシコ 一部の自然保護区
法律にはなっていませんが、2021年1月より環境に優しい日焼け止めの使用を推奨しています。
なぜ一部の日焼け止めが禁止になるの?
主に日焼け止めに含まれる紫外線吸収剤という化学物質が、サンゴをはじめ、様々な生物に影響を与えることが研究によってわかってきました。

サンゴが死んでしまう原因となる、白化現象を引き起こすと言われています

紫外線吸収剤は化学的に紫外線をカットしてくれるもので、使用感が良かったり、強力な紫外線カットが実現できたりと大変便利なもの。
ドラックストアなどで市販されている日焼け止めには、ほぼ紫外線吸収剤が使用されています。

日焼け止め効果のある化粧下地にも使われています
紫外線吸収剤については、こちらの記事でさらに詳しく解説しています。
また、自然環境に悪影響というだけでなく、人にとっても環境ホルモン作用があると言われています。
とある実験で皮膚に塗った日焼け止めがどうなるか調査が行われました。
日焼け止めをからだの75%に塗布。数時間後、日焼け止めの有効成分が血液中に取り込まれていたことが確認されました。(ただし、それによってどんな影響があるのか不明。さらなる調査が必要と記載されています)
【まとめ】海外で一部の日焼け止めを禁止している国・地域

2022年11月の段階で、法律として一部の日焼け止めを禁止しているのは7つの国と地域。
この動きは、今後ますます広がっていくと考えられます。

根拠がないという意見もありますが、悪影響を与える可能性が少しでもあるのなら、使わない選択をしたいと思います
また、日本では個々で意識する人が増えてきましたが、法律にするまでの動きはありません。
島国である日本こそ、自然環境に優しい選択をしていきたいですね。
世界中どこでも使える、海に優しい日焼け止めについてまとめた記事もぜひご覧ください!

現状を知って、一人ひとりアクションを起こしていきましょう!